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禮記正義 解題


禮記正義 六十三巻 漢孔穎達等奉勅編(単疏本)存巻第五カ国宝

初唐写
重要文化財

【書 誌】 巻子一軸
新補濃縹色無地表紙。楮紙。見返し淡褐色地金銀砂子散料紙。
タテ 28.0cm
ヨコ 55.5cm
天地裁断、有界
毎紙 30行
毎行 25字〜29字
牙軸
‎【訓点等】 無点
‎【紙背】 『賢聖略問答』第一 平安時代寛弘五年□慶書写
後漢の戴聖刪定の礼記に後漢の鄭玄が注を作ったものに唐の孔穎達らが勅を奉じて疏を施した。十三経注疏の一つ。 孔穎達の著作に極めて近い写本と考えられている。
禮記は漢の宣帝(前73-49)の時、載聖が編纂したもので小載礼ともいう。制度・喪礼その他礼楽についての解説・理論を述べ、戦国末から漢初に至る学者の説をあつめてある。礼記正義は唐の孔穎達(574-648)等が、貞観年中(627-49)太宗の勅を奉じ、後漢の鄭玄、梁の皇侃等の注釈をもととし更に敷衍解釈したもので、全63巻。この書は巻第五、曲礼上・下で、首尾を僅かに欠いている。経文注語は首尾のみを略記し、そのあとに正義の注釈即ち疏を記してある。所謂単疏本で、所々に別筆で校合が加えられている。文字は古体が多く、書風から見ても唐初を下らない頃の鈔本であると思われる。紙背には賢聖略問答巻第一で、末尾に「天延三年五夏月、於興福寺喜多院松房記之」云々とあって、この年筆者が、仲算(この書には中算と記す)の賢聖義略問答を後学の為に抄録した旨を記している。


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