atoingashu012
92/184
●省境(晉北) 一度烽火擧れば民族闘爭の修羅場を幾度か繰返したであらう省境も、今は僅かに朔風に曝された墩臺の殘骸と遙かに望む蒙古緣邊の翠丘が淋しく殘るのみである。その昔怨思の悲歌に徭られて遠く胡國に消えた王昭君が娥眉なども思はるゝまゝに蕭々たる日は暮れて行く。 (印畫の複製を嚴禁す)//●省境(晋北) 一度烽火挙れば民族闘争の修羅場を幾度か繰返したであらう省境も、今は僅かに朔風に曝された墩台の残骸と遥かに望む蒙古縁辺の翠丘が淋しく残るのみである。その昔怨思の悲歌に徭られて遠く胡国に消えた王昭君が娥眉なども思はるゝまゝに蕭々たる日は暮れて行く。 (印画の複製を厳禁す)
元のページ