atoingashu011
190/218
◎田舎の旅舎 支那の奥地を旅するとよく棒の頂上に籠と鯉魚を附けた標竿を見受ける。これは一日の憩を求める旅人への目印で、籠の目は護符の意で旅の安全を暗示し、鯉魚は昔田舎から進士の受驗に及第して榮達の登龍門に昇る緣起と謂はれる。曲輪に赤い布を附けたのは料理屋である。 (印畫の複製を嚴禁す)//◎田舎の旅舎 支那の奥地を旅するとよく棒の頂上に篭と鯉魚を附けた標竿を見受ける。これは一日の憩を求める旅人への目印で、篭の目は護符の意で旅の安全を暗示し、鯉魚は昔田舎から進士の受験に及第して栄達の登竜門に昇る縁起と謂はれる。曲輪に赤い布を附けたのは料理屋である。 (印画の複製を厳禁す)
元のページ