atoingashu011
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◎草原の夕 (蒙古) 炒りつくやうな一日もはや暮れかゝり夕暉の空一ぱいに赫々と彩られた雲がひろがると、今宵屯する包の屋根も夕の帳に包まれて人々も夕餉に急がしげである。やがて夕風が地上を匍ひ人々の歡談もつき漸く一日の憩ひに入る頃となれば、假寢の包からもるゝ哀調の一曲が草原を涉つて闇は迫る。 (印畫の複製を嚴禁す)//◎草原の夕 (蒙古) 炒りつくやうな一日もはや暮れかゝり夕暉の空一ぱいに赫々と彩られた雲がひろがると、今宵屯する包の屋根も夕の帳に包まれて人々も夕餉に急がしげである。やがて夕風が地上を匍ひ人々の歓談もつき漸く一日の憩ひに入る頃となれば、仮寝の包からもるゝ哀調の一曲が草原を渉つて闇は迫る。 (印画の複製を厳禁す)
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