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●丸彫の立像(山西省雲岡)自然の風蝕に曝された石窟の壞滅は見るものをして心を痛ましめる。蕭々たる廢趾を想はしむる幾多の壁面佛龕の中で、殊に哀愁の念を深くし愛惜を禁ぜざらしむるものは此の西方第四窟に見出さるゝ一菩薩を圍遶する年若き比丘尼の諸像である。その丸彫の柔かな線は少女の純潔性を遺憾なく現はして、消江ゆく永遠の魂のやうに美しき微笑を壞れ易き形骸に殘して立つて居る。(印畫の複製を嚴禁す)//●丸彫の立像(山西省雲岡)自然の風蝕に曝された石窟の壊滅は見るものをして心を痛ましめる。蕭々たる廃趾を想はしむる幾多の壁面仏龕の中で、殊に哀愁の念を深くし愛惜を禁ぜざらしむるものは此の西方第四窟に見出さるゝ一菩薩を囲遶する年若き比丘尼の諸像である。その丸彫の柔かな線は少女の純潔性を遺憾なく現はして、消江ゆく永遠の魂のやうに美しき微笑を壊れ易き形骸に残して立つて居る。(印画の複製を厳禁す)

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