atoingashu002
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●水ぐわい賣り(南支所見)水氣の多い南の夏は、惱ましいような暑さだ。三伏の苦熱に喘ぐものが氷の小旗に刺戟されてゆくような情景を、南支では街角、ものゝ小䕃の水ぐわい賣りに見出す。黑褐色の皮を器用にむいで、甘味しさうな白い果を串團子のように綠葉の上に並べて居る。その白玉のよなう實に嚙みつくと、口一杯に喞むうす甘い果汁は苦惱の渴を快く醫してくれる。(印畫の複製を嚴禁す)//●水ぐわい売り(南支所見)水気の多い南の夏は、悩ましいような暑さだ。三伏の苦熱に喘ぐものが氷の小旗に刺戟されてゆくような情景を、南支では街角、ものゝ小䕃の水ぐわい売りに見出す。黒褐色の皮を器用にむいで、甘味しさうな白い果を串団子のように緑葉の上に並べて居る。その白玉のよなう実に噛みつくと、口一杯に喞むうす甘い果汁は苦悩の渇を快く医してくれる。(印画の複製を厳禁す)
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