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●多面多臂神(山西省雲岡)雲岡藝術の最も傑出した而かもその意匠構圖に於て最もグロテスクな感を與ふる彫刻で中央第四窟のアーチに東西の兩壁一對をなして彫り付けられて居る。五面六臂の怪神は伽羅樓鳥の背に坐して五つの肖像[ポートレイト]は各々快美なる微笑をたゝ江、左の正手には胸高に小鳥を支へ、左右の第一手には日月の兩輪を高く捧げ、左第二手には弓を持し右方は缺け損じて居る。この作品の特長は支那固有のものでなく、希臘、印度にその源泉を汲むべきもので西域地方から入つた健陀羅藝術の傳統を引くものだと言はれて居る。(印畫の複製を嚴禁す)//●多面多臂神(山西省雲岡)雲岡芸術の最も傑出した而かもその意匠構図に於て最もグロテスクな感を与ふる彫刻で中央第四窟のアーチに東西の両壁一対をなして彫り付けられて居る。五面六臂の怪神は伽羅楼鳥の背に坐して五つの肖像[ポートレイト]は各々快美なる微笑をたゝ江、左の正手には胸高に小鳥を支へ、左右の第一手には日月の両輪を高く捧げ、左第二手には弓を持し右方は欠け損じて居る。この作品の特長は支那固有のものでなく、希臘、印度にその源泉を汲むべきもので西域地方から入つた健陀羅芸術の伝統を引くものだと言はれて居る。(印画の複製を厳禁す)
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