●經石峪(泰山) 泰山の徑石峪は谿谷に開かれたる約七十平方尺位の河床の巖面を利用して金剛經を刻したもので文字の國支那ならでは見られぬ偉觀である。一字の大さ一尺から一尺五寸方形の大文字で六朝式の書體は豪宕塊麗千古にその雄渾なる筆勢を示して居る。今日筆者の何人なるかを確證するものがないが附近の徂徠山に在る般若經の石刻と書體が類似して居るといふので北齊王子椿の書だと推定するものがある。 (印畫の複製を嚴禁す)//●経石峪(泰山) 泰山の径石峪は谿谷に開かれたる約七十平方尺位の河床の巌面を利用して金剛経を刻したもので文字の国支那ならでは見られぬ偉観である。一字の大さ一尺から一尺五寸方形の大文字で六朝式の書体は豪宕塊麗千古にその雄渾なる筆勢を示して居る。今日筆者の何人なるかを確証するものがないが附近の徂徠山に在る般若経の石刻と書体が類似して居るといふので北斉王子椿の書だと推定するものがある。 (印画の複製を厳禁す)
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