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羅帕記


田仲一成撮影 黄梅戯、香港、1983年。



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 王可居、湖広漢陽の人、父、坤は礼部郎中、早く没す。母、焦氏。可居は、礼部侍郎、康柱璞の娘、淑貞を娶る。王は、科挙を受けて解元で合格する。母の誕生日に当たり、康柱璞は、差官の姜雄を王家に派遣して祝い品を献上させる。王は、姜雄が無礼なのを見て、夫妻ともに面と向かって叱責する。姜雄は、傲慢で、叱責に屈せず、可居に恨みを抱く。淑貞がたまたま羅帕を置き忘れたの見た姜雄は、これを懐に入れ、機会を見てこれを種に王夫妻を陥れようと目ろむ。雄は、やがて賊の沈良に投じ、契約を結んで内応を約する。その後、武昌知府の陳崇首に仕えて忠勤に励んだ。陳は、雄の魁偉な容貌を見て、先鋒の職を授け、沈良を討伐させる。雄は、良との約束に背いて、良をあざむき、その陣営を攻略して、これを撃破した。良は水洞の中に遁走する。雄は戦功により、漢陽守備の官を得る。ここで偽りの情書を羅帕に包み、妓女の李三に情人に替わってこれを叔貞に届けてくれるよう委託するとともに、わざと可居に見つかるように仕組む。李三はやむを得ず、この役を引き受ける。これを見た可居は、激怒して即座に淑貞を離縁して実家に追い返す。父、康柱璞は可居に事情を問いただし、真実と認めて、娘に自殺を迫る。母は、娘を無実と推定し、家僕に命じて実家に匿わせる。同時に乳母に命じて李三を酔わせ、実情を調べようとする。李三は、初め雄からの賄賂を期待し、夫婦二人の間に水を差すだけの役目と思っていたが、妻が自殺を迫られたのを見て後悔し、酔いに任せて本当のことを告白する。父母はこれを聞いて娘の行方を捜し、家に戻そうとするが、娘は妊娠中の身で、真夜中に旅の途中で歩けなくなり、うずくまっているところを、趙元壇の遣わした黒虎に救われ、山東の王佛児の家に連れてこられる。王は、淑貞を見て、その風格にうたれ、家に留めて義女とする。淑貞の父母は、娘の行方を捜したが、見つけ出すことができず、みな深く後悔する。可居もまた、ひどく恥じ入り、岳母に実の母のように仕える。康夫人は遂に可居の母、焦氏を家に迎えて同居する。雄は、これを聞き、禍が身に及ぶのを恐れ、また、康柱璞と王可居が沈良と通じていると、朝廷に誣告する。詔が下り、有司が逮捕にやって来るが、武昌知府の陳崇首は、ぬれぎぬと察し、ひそかに二人を逃がし、翰林の邢継恩の家に避難させる。康夫人と可居の母は、遠い尼庵に身を寄せ、しばらく命をつなぐ。淑貞は、王家で一子を生む。王夫婦は、高齢で子を得て、慈しむ。生長して書塾に学び、邦済と命名する。淑貞は厳しく教育し、才学ともに優れ、やがて京に受験の為に京に赴く。可居は、邢氏の家に潜むこと二十年近くなる。かって神が主人を欺き、娘に可居を試させた。可居は、色を正して堅く拒んだ。時間が経過し、事が落着したの見た可居は、康柱璞と別れて、京に入り、試験を受けて、邦済とともに合格した。邦済は、首席合格を射止め、河南参政を授けられ、可居は、河南副使を授けられた。宴会の時、可居は、羅帕を地に落とし、邦済の家僕が拾って、淑貞に差し出した。淑貞はたいへん驚き、我が子に事情を話した。邦済は、追々、持ち主を探し当てれば、きっと解決すると言って、母を慰める。可居は、康柱璞を伴って赴任するが、沈良に誘拐される。可居は、自分が任官していること、昔、姜雄に誣告され罪に陥れられたことを告げる。良は、これを聞いて、可居を釈放し、その符信を返却する。その上、着任の日をまって、降伏を申し入れる旨、約束する。邦済は、任官の途中、廟に詣でる。淑貞は、すでに尼庵において母と姑に会っていた。邦済は、母と二人の祖母を迎えて、任地に伴う。このとき、台令により、姜雄に沈良を防がせる命が下る。可居は、、良を降伏させられるか否か、雄と賭けをする。可居が現場に行ってみると、良は果たして武装を解いて降伏してきた。可居は、雄が機を逸したこと、ならびに誣告によって王康両家を陥れたことを上奏する。詔により雄は罪を受ける。邦済は、酒宴を開いて可居の成功を祝い、かっての経歴を訪ねる。淑貞は御簾の中に身を隠して二人の話の様子をうかがうと、果たして夫であった。羅帕を出して可居に示す。邦済度はここで初めて父および外祖父に会うことができた。

 以上、『曲海総目提要』による。実際の地方劇では、もう少し、筋が簡略になっている。例えば、瓊劇の場合、姜雄は、王の家の家僕で、淑貞の部屋に忍び込んで、箱の中の羅帕を盗み出し、自ら、可居に淑貞との私通関係を示唆する。疑った可居が、淑貞に羅帕を出すように求めると、箱の中に羅帕が消え失せており、淑貞はなくなく離縁される。後に姜雄が犯人であることが露見し、可居が妻に不明を詫びて、夫婦団円に至る、黄梅戯も同じである。